1 はじめに

糖尿病などの生活習慣病になると、頻繁に通院する必要が出てきたり、体調不良によるパフォーマンス低下が起こりやすくなったりします。会社としては、社員に十分な能力を発揮してもらうために、いつも健康でいてほしいものですよね。
勤務中は疲れやストレスなどから、甘い物やおやつなどを摂取してしまいがちです。しかし、食べ物の種類やタイミングによっては、健康に効果的な場合もあるのです。
本コラムは、会社が社員の健康に配慮する「健康経営」を実践するために知っておきたい、仕事中におすすめの間食や休憩の取り方についてご紹介します。

2 GI値の高いおやつ・低いおやつ

「GI(グリセミック・インデックス)値」とは、食品それぞれに含まれる糖質の吸収度合いを示します。GI値が低い食品ほど、血糖値の上昇度が穏やかということです。逆に、GI値の高い食品を食べると、糖質が急激に吸収され、肥満などの原因となってしまいます。
では、GI値が高いおやつ・低いおやつには、それぞれどんな物があるのか見ていきましょう。

<GI値が高いおやつ>

  • ドーナツ
  • せんべい
  • ベーグル

<GI値が低いおやつ>

  • ヨーグルト
  • バナナ
  • 芋ようかん

また、GI値が高くも低くもない、中程度のおやつとしてはパンケーキやクッキーなどがあります。
このようなことを気にするくらいなら、いっそのこと「何も食べないことが一番」と考える方もいるかもしれません。しかし、我慢をしすぎてストレスが溜まると、逆に脂肪を蓄えやすくなってしまったり、反動で夜に食べ過ぎてしまったりもします。GI値の低い食品は腹持ちも良いため、適量を食べてストレスを溜めないようにすることが大切です。なお、GI値が低いおやつは、小腹を満たしながら、肥満予防にも役立ちます。

3 脳が活性化するおやつ

仕事中に集中力が切れてしまったり、眠気を感じたりしたときは、どんなおやつが適しているのでしょうか?
脳を活性化させる作用があるおやつは、脳にエネルギーを補給し、集中力を高めるブドウ糖が含まれている物が挙げられます。しかし、「ブドウ糖が含まれていれば何でもいい」というわけではありません。糖分を摂取すると、インシュリンの分泌によって、体内では血糖値を下げようとする働きが発生します。血糖値が下がり過ぎて低血糖の状態になると、脳が活性化するどころか、逆に眠くなってしまう可能性もあるのです。

そこで、脳にエネルギーを補給しながら血糖値を上げないおやつとしては、ミネラルや食物繊維が豊富な「ドライフルーツ」がおすすめです。特に、レーズン、ブルーベリー、マンゴーなどが効果的といわれています。
もちろん、食べ過ぎは禁物です。食べるのは少量にとどめて、脳の活性化を狙いましょう。

なお、逆に脳を休めたい休憩時は、コーヒーなどで頭を活性化するのではなく、お茶やミネラルウォーターでリラックスすると良いでしょう。

4 おわりに

仕事中にとるべきおやつの見直しや休憩頻度の改善を促すことで、環境が大きく変わることがあります。まずは会社のトップから健康に配慮する姿勢を見せて、職場全体の雰囲気を変えていきましょう。
また、すべての社員の健康に投資するとなると、コストがかかるイメージがあるかもしれません。しかし、社員が健康であればこそ、会社の運営もスムーズになるはずです。そのためには、福利厚生を充実させたり、心身ともにケアする体制を作ったり、社員と対話をしながら「何が必要なのか」をくみ取り、実施していくといいでしょう。

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