堤 浩介 |Kosuke Tsutsumi
AIG損害保険株式会社
ファイナンシャルサービスセンター⻑
兼 グローバル損害サービスセンター⻑
2007年9⽉旧AIU損害保険株式会社に⼊社。⼊社以来、主に企業賠償及びファイナンシャルラインに携わる企業向け保険のスペシャリストとして活躍。多⾓的視点と柔軟な発想で、国内外の数多くの難事案をゴールに導くとともに、多様化するリスクに対応する新分野の保険実務をリードしている。
堤 浩介 |Kosuke Tsutsumi
AIG損害保険株式会社
ファイナンシャルサービスセンター⻑
兼 グローバル損害サービスセンター⻑
2007年9⽉旧AIU損害保険株式会社に⼊社。⼊社以来、主に企業賠償及びファイナンシャルラインに携わる企業向け保険のスペシャリストとして活躍。多⾓的視点と柔軟な発想で、国内外の数多くの難事案をゴールに導くとともに、多様化するリスクに対応する新分野の保険実務をリードしている。
私は、AIG損保の前⾝であるAIU損害保険株式会社に⼊社以来、企業賠償の分野を専⾨にキャリアを積んできました。現在はファイナンシャルライン(経営保険)の専⾨チームを率いる⽴場となり、主にD&O保険(会社役員賠償責任保険)にスペシャリティを置いています。
D&O保険とは、経営者などの役員が株主などから経営責任を問われて訴えられるようなリスクに備えるもので、近年、役員の責任を追及されるケースが⽬⽴つようになったことからニーズも⾼まっていると感じます。
2009年に発⾜したファイナンシャルラインの専⾨チームも、⼈員を当初の3倍に拡⼤するほど、契約数が増加している実感があります。
D&O保険を担当するようになってすぐのこと、ある会社の役員の⽅々が株主から保険の限度額をはるかに超える巨額の損害賠償請求訴訟を提起された事案がありました。
お客さまである役員の⽅々が⾃ら選任した弁護⼠が訴訟対応していたこともあり、私はセオリー通り、損害保険会社は弁護⼠費⽤を⽀払いながら損害賠償額がどれくらいになるのかという適正性を⾒極めて、保険⾦⽀払いの準備を進めていました。訴訟の経過を⾒守っていくという⼀般的な対応です。
結果は、⼀審で全⾯敗訴判決が⾔い渡され、⾼裁、最⾼裁でも覆らず、役員の⽅々の全⾯敗訴が確定しました。
保険⾦だけでは賄いきれない巨額の債務を負った役員の⽅々を⽬の当たりにし、本当にこれで良かったのか、やるせない思いを強く感じました。
役員賠償請求訴訟は請求額が巨額になることも多く、保険だけでは賄えないような最悪のケースでは、会社のトップまで務めた⼈たちが⾃⼰破産に追い込まれ路頭に迷うことになってしまうリスクもあります。役員が経営責任を問われて損害賠償請求されることの恐ろしさをあらためて実感しました。
セオリーでは訴訟の経過を⾒守るのが正しいのかも知れませんが、被保険者を真にお守りするためには、単に訴訟経過をモニタリングするだけではなく、AIGグループが持つ世界のベストプラクティスやネットワークを駆使し、最適と考える訴訟⽅針・弁護⽅針について⼀審の段階から積極的に提案することが必要だということを悟りました。
この経験もあって、とにかく被保険者を守るために、⼀審の段階から積極的にサポートをさせていただくようになりました。そうしてより多⾓的な議論が⾏われていくことが結果として役員だけでなくその会社のためにもなると信じていますし、それができるだけの知⾒もネットワークもAIGグループにはあるわけですから。
私たちはただ⾒守るだけではなく、積極的にお客さまを⽀えていきます。もちろん、訴訟を実際に担当するのは、お客さまの委任した弁護⼠が中⼼となりますが、我々にもグローバルで蓄積した知⾒や法律家とのネットワークがあり、事案に役⽴つ理論や論⽂、判例等をお客さまが⼗分に主張・反論できるように積極的に提供してサポートするのです。
私のチームは、難解な訴訟事案を後⽅からサポートしていく中で、訴訟を担当する弁護⼠の⽅針と異なる場合であっても、「被保険者のためになる」と判断をすれば堂々と意⾒をさせていただきます。
私たちのチームは、D&O保険にご加⼊を検討されているお客さまへの提案に際し、営業社員と同席して私たち損害サービスのスタンスをプレゼンする機会をいただく場合もあります。
“AIG損保は意⾒をどんどん⾔わせていただきます。もしそのような形のサポートをお望みでないのならば、AIG損保はおすすめしません”
とはっきりとお伝えしたうえで私たちを選んでいただいているお客さまなので、訴訟対応は弁護⼠さんがするものの、私たちも第三者の⽴場から異なる⽬線でアドバイスするのだということを、ちゃんと理解してくれているのです。
私は、ファイナンシャルライン(経営保険)の専⾨チームとして、スペシャリティの探究⼼と⾏動⼒に重きを置いていますが、お客さまと向き合う上でAIG損保としての組織⼒に誇りを持っています。
AIG損保では部⾨間が縦割りになるということがありません。営業、引受け、⽀払いという3つの部署が三位⼀体でお客さまの対応を⾏います。
元々、AIG損保の前⾝であるAIU保険会社が⽇本で初めて役員賠償保険を発売したこともあり、歴史的にもD&O保険分野における⾼い評価をいただいていましたが、これからもその評価に恥じぬよう、D&O保険といえばAIG損保ということを、さらに多くのお客さまに訴求していきたいですね。
堤 浩介(つつみ こうすけ)
AIG損害保険株式会社
ファイナンシャルサービスセンター⻑兼グローバル損害サービスセンター⻑
2007年9⽉旧AIU損害保険株式会社に⼊社。⼊社以来、主に企業賠償及びファイナンシャルラインに携わる企業向け保険のスペシャリストとして活躍。多⾓的視点と柔軟な発想で、国内外の数多くの難事案をゴールに導くとともに、多様化するリスクに対応する新分野の保険実務をリードしている。
本記事の内容は、2023年7⽉時点の事実に基づき記述しています。記事内の数値や部署名または⼈材の所属は現在の内容と異なる場合がございます。
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