民法改正の施行に関するご案内

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約款の変更に関する事項

本法改正において、約款を用いた取引に関するルールが新たに定められます。その中で、以下のいずれかに該当する場合には、約款を用いた新たな取引を行う事業者（企業）側が既存の契約も含めてその約款の内容を変更できると規定されています。

変更が顧客の一般の利益に適合する場合
変更が契約の目的に反せず、かつ、変更に係る諸事情に照らして合理的な場合

原則として約款に基づき契約されている損害保険契約についても、改正民法で規定する上記のいずれかの条件に該当する場合には、約款の内容が変更されることがあります。

参考　改正民法抜粋

（定型約款の変更）

第548条の4

定型約款準備者は、次に掲げる場合には、定型約款の変更をすることにより、変更後の定型約款の条項について合意があったものとみなし、個別に相手方と合意することなく契約の内容を変更することができる。

定型約款の変更が、相手方の一般の利益に適合するとき。
定型約款の変更が、契約をした目的に反せず、かつ、変更の必要性、変更後の内容の相当性、この条の規定により定型約款の変更をすることがある旨の定めの有無及びその内容その他の変更に係る事情に照らして合理的なものであるとき。

定型約款準備者は、前項の規定による定型約款の変更をするときは、その効力発生時期を定め、かつ、定型約款を変更する旨及び変更後の定型約款の内容並びにその効力発生時期をインターネットの利用その他の適切な方法により周知しなければならない。
第１項第２号の規定による定型約款の変更は、前項の効力発生時期が到来するまでに同項の規定による周知をしなければ、その効力を生じない。
第548条の２第２項の規定は、第１項の規定による定型約款の変更については、適用しない。

民法改正の詳細については、法務省ホームページをご確認ください。

法務省ホームページ－『民法の一部を改正する法律（債権法改正）について』

URL：http://www.moj.go.jp/MINJI/minji06_001070000.html

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「ライプニッツ係数」および「新ホフマン係数」の変更

本法改正により、法定利率が現在の「年５％」から「年３％」に変更され、その後も金利の情勢等に応じて３年ごとに見直されることとなりました。
自動車保険の人身傷害条項や傷害総合保険等の被害事故補償特約では、逸失利益等の将来にわたって発生する損害に対する保険金の計算に「ライプニッツ係数」および「新ホフマン係数」（以下「ライプニッツ係数等」といいます。）を使用しています（注）。これらの係数は、法定利率（現在年５％）をもとに算出されているため、関係当局の認可を前提として、変更後の法定利率（年３％）をもとに算出された係数に変更する予定です。

自動車保険の人身傷害条項では「ライプニッツ係数」、傷害総合保険等の被害事故補償特約では「ライプニッツ係数」および「新ホフマン係数」を使用しております。

変更後の「ライプニッツ係数等」は、既にご契約済みの契約も含めて2020年4月1日以降に発生した事故に適用することを予定しています。変更後の「ライプニッツ係数等」を適用する場合、人身傷害保険金または被害事故補償保険金の支払対象となる損害のうち、「後遺障害による損害」および「死亡による損害」について、お支払いする保険金の額が増加します。また、自賠責保険および対人賠償保険においても、人身傷害保険と同様に「後遺障害による損害」および「死亡による損害」についてお支払いする保険金の額が増加する場合があります。

参考　法定利率（ライプニッツ係数等）と支払保険金額の関係

逸失利益等の将来にわたって発生する損害に対する保険金を一括で受け取った場合、お客さまはその保険金を運用することで毎年利息収入を得ることができます。そのため「逸失利益」や「将来の介護料」を補償する人身傷害保険においては、毎年発生する利息に相当する額を差し引いた保険金を支払っています。民法改正により法定利率が「年５％」から「年３％」に変更されることにより、保険金を運用することによる利息収入が減少するため、保険金から差し引かれる毎年の利息相当額も少なくなり、結果としてお支払いする保険金の額が増加します。また、将来、法定利率が高くなった場合には保険金の額は減少します。

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「ライプニッツ係数」「新ホフマン係数」を使用している商品

保険約款にライプニッツ係数および新ホフマン係数を記載している商品は以下のとおりです。

自動車保険

商品名	備考
家庭用総合自動車保険（AAP）
一般用総合自動車保険（AAI）
家族総合自動車保険	現在は販売しておりません。
総合自動車保険	現在は販売しておりません。
家庭用総合自動車保険（FAPNEO）	現在は販売しておりません。
一般用総合自動車保険（FAI）	現在は販売しておりません。

人身傷害条項が適用されるご契約および人身傷害特約がセットされたご契約に限ります。

傷害保険

商品名	備考
傷害総合保険
積立傷害総合保険	現在は販売しておりません。
こども総合保険
ベーシック傷害保険
ライフスタイル傷害保険

被害事故補償特約がセットされたご契約に限ります。

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変更後のライプニッツ係数等

法定利率を年３％として算出した「ライプニッツ係数等」および支払保険金計算例については、「ライプニッツ係数等」が確定しましたら、改めてご案内します。

お知らせ（2019年）