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ペットトラブル!愛犬がご近所の花壇を台無しに!弁護士がアドバイス

「愛犬がご近所の花壇を荒らしてしまったら?」ペットトラブル編

皆さま、いかがお過ごしでしょうか。東京弁護士法人立川法律事務所の坂本です。
今回は愛犬が、ご近所さんの花壇を荒らしてしまったトラブルについてご回答します。

ペットが花壇を荒らしてしまった場合の対応

ペットが人や物に損害を与えてしまったときは、原則として飼い主が損害を弁償しなければなりません。
今回は、散歩中の犬が近所の花壇を荒らしてしまったケースですので、傷んでしまった花など、花壇の損害に対して弁償を求められる可能性があります。ペット飼育には責任が伴うため、飼い主として適切な対応を心掛ける必要があります。飼い主さんがまず行うことは、以下のとおりです。

〈 ◯ 飼い主さんが行うこと〉

  • 花壇があるお宅を訪ねて、被害を受けた方に事情を説明して謝罪する
  • 花壇の被害状況を写真や動画などに残す

花壇の被害状況を写真や動画などに残すのは、トラブルから数日後に「実は別の花も被害を受けていた」と、追加の話が出てきた際にペットによる被害なのかを確認するためです。

なお、飼い主さんが行ってはいけない行動は以下のとおりです。

〈 ✕ 飼い主さんが行ってはいけないこと〉

  • 謝罪せずに、その場を立ち去ってしまう
  • 過大な要求まですべて受け入れてしまう

行ってはいけない行動としては、謝罪せずに、その場を立ち去ってしまうことです。
後々、その場から逃げてしまったことを非難されても当然ですが、さらにお相手の要求をエスカレートさせてしまうかもしれません。
また、謝罪をすることは大切ですが、「花壇を荒らしてしまった」という罪悪感から、過大な要求まですべて受け入れてしまうことは避けましょう。

冷静に弁償額について話し合うことが大切

いきなり弁償を要求されても、まずは冷静に話し合い、損害について細かく確認することが大切です。
折れてしまった花の本数や、花壇の破損状態など、「花壇を元の状態に戻す」という点について、話し合うことを意識してください。
「愛情を込めて育てた花壇を壊された、精神的苦痛を受けた」ということで、慰謝料を請求される可能性もありますが、物質の損害というケースで精神的苦痛が認められるケースはまれです。お相手が感情的な状況から冷静に話し合いに応じない場合、法外な請求額をその場で支払うのではなく、話し合いの継続を申し出るのが賢明です。

最終的に算出された修繕費用がお互いに納得できる金額であれば、弁償を受け入れるようにしてください。
なお、相手方へ修繕費用を支払う前に、お互いに追加の請求は行わないことなどを確認する書面(示談書や合意書)を作成することをおすすめします。
ペットとの生活では、予期せぬトラブルが起こることもありますが、誠意ある対応と事前の知識が解決へのカギといえるでしょう。

<プロフィール>

坂本玲央(さかもと れお)

東京弁護士法人 立川法律事務所
東京都立川市に拠点を構える立川法律事務所(東京弁護士法人本部)にて、刑事事件・離婚・相続・交通事故等の個人向け業務から企業法務等の法人向け業務まで幅広い業務を取り扱っている。学生時代に長く野球に携わってきた経験から、その持ち前の体力を武器に、決してあきらめず、お客様に誠心誠意真正面から向き合う姿勢を持ち続けることをモットーとしている。

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